地元の文化遺産:ヴォーリズと豊岡教会

入間市に武蔵豊岡教会がある。有名な建物らしいが、これまで行ったことがなかった。この建物を88年前に設計・建築した建築家ヴォーリズについての講演会が本日開催された。講師は、大阪芸術大学の山形政昭氏、神奈川大学内田青蔵氏。主催は、入間市の文化遺産をいかす会。米国人のヴォーリズ(William Merrill Vories)は宣教のために1905年に来日した宣教師だった。布教を進める一環として、彼は近江ミッションを設立し事業を始める。その一つが建築であり、もう一つの事業は、近江兄弟社、誰でも知っているあのメンソレータムの会社である。1923年に豊岡にあった石川組製糸所の創業者石川幾太郎の依頼により、ここ入間(豊岡)に教会を建設する。石川製糸は当時日本で有数の製糸工場であり、多くの女工が働いていた。その精神的教育の場として、幾太郎は教会に重きを置いていた。キリスト教を接点として今から90年ほど前に米国から遥か離れたこの入間の地でヴォーリズは石川幾太郎と対面する。

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