記録と記憶

今週も、駿河台大学公開講座 彩・ふるさと喜楽学を受講しました。講師は、駿河台大学の波多野宏之教授。テーマは、情報資源の現在と未来イメージの喚起力~世界記憶遺産~山本作兵衛の炭鉱画を中心に~ 明治大正昭和と日本の殖産興業を支えた炭鉱で50年間を捧げた一鉱夫が仕事、生活、社会など当時のイメージを一枚一枚の絵に描き留めたのが、山本作兵衛の炭鉱画です。 多くの炭鉱夫が持つ集合的な記憶、思いを残したものとして、2011年5月に世界記憶遺産に登録されました。そこには589点の絵画、108点の日記が含まれています。

きっと作兵衛は、昔のイメージをじっくり頭の中で反芻しながら、大事な部分を一枚一枚の絵に凝縮していったに違いありません。
今日音声、画像を軸に情報メディアは長足の進歩を遂げ、できるだけ情報量を多く記録する情報通信技術が日進月歩の勢いで進展しています。私たちは、このIT技術でどのような記憶が残せるのでしょうか。 今日私たちのつぶやきから形成される情報集合の記録の中で、どこか一部だけでもよいですが、一人の炭鉱夫が残した集合的な記憶に少しでも近付ける記録があるといいのですが。

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